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再会(サンプル)

 アンジェリークが最後にここから去ったとき、すべてが終わった。そう思っていた。
 彼女はもうここには来ない。そして二度と会うことはないのだと信じていたし、信じようとしていた。
 欲しがって失うのはもう嫌だった。だったら初めから欲しがらなくていいと思っていた。
 だから。
 もう会えない。
 それは彼女が勝とうが負けようが、変わらない答えのはずだった。
 勝てば聖地で女王となり、負ければ死ぬ。
 もちろん勝って欲しいと願ってはいた。彼女のためだけでなく、アルカディアのためにも。

(略)
「そんなことが嬉しいの?」
「ええ」
「ボクを死ぬほど驚かせても?」
 言葉にこめたニュアンスも彼女には届かないようだ。
「ええ」
 アンジェリークの手が、ルネの仮面を外した。
 まっすぐに見つめてくる視線が眩しい。
「……やっと、ルネさんに会えました」
 頬に血の気が戻ってくる。
「そんなにボクのことが好きだったんだ?」
 真剣な声がなぜか怖くて、ふざけて返さないではいられなかった。
update : 09.01.11
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